【直撃取材】さとうさおり党首独占インタビュー「なぜ彼女は一人〝減税党〟をブチ上げたのか?」女性特有の揺らぎを持ったまま働ける社会に! |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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【直撃取材】さとうさおり党首独占インタビュー「なぜ彼女は一人〝減税党〟をブチ上げたのか?」女性特有の揺らぎを持ったまま働ける社会に!

■映画観賞会に2000万!千代田区のヤバさ

 

▲千代田区の税金の使い方を手厳しく批判

 

––どうして千代田区長選挙に出ようと思ったのでしょうか。

さとう 私が千代田区が大好きだったのはもちろんですが、もっと区長が思い切った交渉をし、区民の家計が豊かになるような税金の使い方をするべきだと思ったからです。

 この区は全国的に見ても特殊なんですね。区内には皇居、国会議事堂、最高裁や国立劇場など、日本の中心ともいえる建物や機能が揃っています。そんな日本の心臓部といえる千代田区なのに、行政が開かれているとは言えません。数年前には百条委員会まで開かれ、昨年は議員や職員から逮捕者もでています。

 企業の本社もたくさんあり、(法人税収入で)人口と比較してすごいお金があります。国政においては、社会保障費が足りないと論争になっていますけど、千代田区は逆に余っている状態。取りすぎた税金は区民に返さなければいけませんよね。

 今までは、各方面に忖度をしすぎるあまりにムダ遣いがやめられなくなっていました。

 例に挙げると、区長選の公開討論会でも言いましたが、2020年に不正請求をした会社に年間8億円も補助金を出していたのがわかっています。千代田区議会でも取り上げられていて、議事録にも残っていますので調べてください。

––そんなムダ遣いをしているのをチェックするのは区議会ですよね。指摘されていないのでしょうか。

さとう はい。議会は予算のチェックをする役目なんですけど、議員は自分の当選が頭にあるから、支持者に「これだけ予算取ってきたよ」とアピールしたい。そして選挙公約でも「○○で助けます!」と言って予算が必要な新規政策を掲げるわけです。そうすると、自然と減税とは反対の立場になります。

––他にもどんなムダ遣いがあるのでしょうか。

さとう どこの市区町村でも長生きした方へお祝いを渡すと思うんですけど、千代田区だと金で作られた飾り物をプレゼントしているんです。その置物を作るのに5万円とかします。もらった方は嬉しいだろうけど、これを削ったらみんなの所得が増えるのになあと思っています。

 さらに、年に1回無料映画鑑賞会。これ、開催するのに2000万円もかかっています。大きなホールを借りて、上映が終わった映画を借りてやっているんですけど、参加者が数十人しかいないんです。

 映画館、日比谷ミッドタウンの中にありますよ。それなのに、2000万円も使って無料の映画鑑賞会をする意味がわからないです。

 敬老会も千代田区は特殊です。区でバスを借りて敬老会の会場まで職員が50名体制で送り迎えするんです。しかも芸能人呼んでお祝いをするんですね。そのお金も3000万円くらいかかってますけど、これ全部税金ですよ。

––区議ではなく区長の立場なら、この状況を変えられると。

さとう はい。区議は良くも悪くも支援者の皆さんとつながっているじゃないですか。予算を削るって話になると区民の人の顔が浮かんでくると思うんです。私、さっきから「ムダな予算」って話していますけど、そのお金も誰かの役に立っているじゃないですか。

 区議だと、そうした人たちのことを考えて厳しくできない。でも区長なら区全体のことを考えないとダメなので、決断できると思うんです。

「〝特定の人に得がある歳出〟を削減する代わりに、区民全員に減税をする。区民のお財布にお返します」というのが私の考えです。その上で、何か新規の施策ができるのであれば、育児・介護をする共働き世帯を助けるものを中心に打ちたいと思っています。

 たとえば、介護士さんや看護師さんに家賃補助を出す、というのも一案として持っています。

 良い待遇で募集できれば、千代田区にいい人材がたくさん集まるじゃないですか。そうなれば高齢者施設のサービスも充実するから、ご両親を預けたいという人も安心してサービスを利用できます。

 今でも子育て世帯を呼び込むために、保育士さんに家賃補助を出しています。私だったら育児だけじゃなくて、介護も両方のサービスが良くなるようにしたいと考えます。

 学童保育の場所の確保や、年齢上限をあげる、習い事を放課後の学校でできるようにして移動の手間を無くすなど、共働き世帯を実家のように助ける行政にしていきたいですね。

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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